このテキストで信仰の基本や、最近の神学を学びましょう。
読者の皆様へ

ここに掲載いたします「信徒神学(連続6回)」は、日本聖公会神戸教区の神学塾からの依頼を受け、九州教区の私、司祭小林史明が、2022年7月から、2023年5月まで、2か月ごとに、連続6回テキストを作成し、通信講座の教材として書いてきたものです。話の内容は多岐にわたりますが、信仰生活で身近な問題を取り扱っています。内容を概観すると、第1回は、毎年祝日が移動するイースター(復活日)がどのように決められているのか。教会で教えられている説明では、矛盾している点があることなど、宮崎市内の牧師会で以前説明したことがありました。似たような現象が3年後の2022年にもに起こったので、専門家に問い合わせたりしました。また、東西の教会の違った伝統のためにイースターの日程も異なっていること、そしてもとになったユダヤ教の祝い方とどこが違うのか。そして伝統的なイースターの日程の説明も、実際の天文学的な満月の人もずれがあることを説明しています。第1回は、少し複雑ですが、私自身この問題を通じて、国立天文台や、他教派の専門家にも問い合わせて勉強した内容です。第2回は、本来は最初にテキストに入れるべきものでしたが、キリスト教の信仰は、「教え」というより、「道」と考えた方がわかりやすいことなど、中国語の聖書などを導入に使いながら書いています。第3回は、旧約聖書の物語と、現代の考古学の見解などを紹介しながら、どのような姿勢で聖書の物語をよんでいったらいいのか。そしてこの聖書の思想が、近代の世界各地の独立運動などにも結び付いていることなどを紹介しています。第4回は、第3回の旧約を受けて、新約聖書はどのように作られていったか、そこに描かれているイエス様の姿を想像するのに、カトリックの神父や、私が説教学を学んだ日本基督教団の牧師たちが、「男はつらいよ」の主人公「フーテンの寅さん」を例に挙げたりして説明していたので、イエス様の実像やたとえ話の解釈について、伝統とは違う視点から考え直しています。第5回は、聖公会が礼拝に使っている「祈祷書」に注目し、これは本来は、日曜日に教会の礼拝で使うことより、週日、信徒が毎日の生活の一部に取り入れるための「信徒の祈りの本」と理解すべきではないか、という私の学んできた祈祷書理解を紹介しています。そして最終回の第6回では、新型コロナイウルスのために、教会での礼拝などが行えなかったり、信徒が自宅で礼拝をしなければならなくなった事情を考慮し、最近イギリスやアイルランドの祈祷書に紹介されている、「み言葉の礼拝(a Service of the Word)」が、現在日本で行われている「み言葉の礼拝」とは、相当かけ離れて、本来の祈祷書の精神に近いものを発見した私は、「家庭で守る礼拝」という形を宮崎で紹介したことなど、具体的に取り上げて、日常の信仰生活に生活に取り入れたらどうか、紹介するものです。これらが、皆さんの信仰生活、特に聖書の理解や祈祷書などの利用にも参考にしていただけたら幸いです。

各内容は次のリンクをクリックしてください。
第1回 復活日計算と東西教会やユダヤ教
第2回 信仰は「教」か「道」か
第3回 聖書をどう読むか 物語と考古学
第4回 イエス様はフーテンの寅さんみたい?
第5回 「祈祷書」は「信徒の祈りの本」
第6回 「信仰を生活するために」

            2024年7月9日 司祭フランシス小林史明

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