(4)教名

あなたが洗礼を受けた時、司祭はあなたの額に十字架のしるしをしました。その時に司祭は、このように言いました。『あなたに十字架の形を記します。これはキリストのしるし、あなたが神の民に加えられ、永遠にキリストのものとなり、主の忠実な僕として、罪とこの世の悪の力に向かって戦うことを表します』

あなたの姓名――鈴木太郎は、あなたの『この世の家族』としての名前です。一方、洗礼の時に付けられた教名――パウロは、『天国の家族』としての名前です。この名前によって、神様や天使はあなたを知るのです。そして教名は、あなたが神様に属する存在であることをあなた自身に思い出させてくれます(イザヤ43章1節)。

あなたの額に十字架のしるしが記された時、あなたは神様の軍隊に入れられました。『この世で戦う教会』の兵士になったのです。あなたの教名はあなたの戦いの名前です。

なぜならあなたはクリスチャンであって、しなければならない義務、してはならない戒めがあるからです。そしてまた、クリスチャンであるあなたは、この世で生きている限り三つの(現在の祈祷書では二つですが)敵と戦わなければなりません。それらの敵は、あなたに間違ったことをさせ、また正しいことをさせまいとあなたに挑戦してきます。なぜなら、彼らは神様の敵であって、あなたを天国に行かせたくないのです。

英国兵はユニオンジャックの旗の下で戦っています。クリスチャンはイエス様のために戦いますが、*私たちの生涯戦う三つの敵(1O,11,12)は、ドイツ、イタリア、日本の兵隊よりも強くて手ごわいのです。クリスチャンの戦いは、この世にいる限り続きます。(Uテモテ2章3節)。

*(この譬えは適当とは思えませんが、挿絵のことを考え、原文のまま載せました。第二次世界大戦中に書かれた原著にはこのような警えがしばしば出てきます。)

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

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