(50)私たちの町の二つの看板

十戒のはじめの四つの戒めは神様に対するあなたの義務です。そして、後半の六つはあなたと共にいる、この世の人々に対する義務です。これが、前へ一ジの絵にあった数字4と6の意味です。聖書や祈祷書で『隣人』という意味は、となりに住んでいる人だけではなく、また、学校のクラスメートだけでもなく、世界のすべての人のことです。さあ、私たちは一緒にこの二つの義務について学びましょう。

まず、私たちすべてのクリスチャンがこの義務を持っていることをはっきりさせておきましょう。英語で義務“Duty”とは、当然支払うべき税金のような意味をもっています。ひとつは、神様を礼拝する、という義務です。神様は礼拝されることを望んでおられます。そしてまたもうひとつは、他の人々に対して親切に、真実に、誠実になるように義務を負っています。感情とか願いとかによってなされるものではなく、私たちの義務、負債です。それらを行わなければクリスチャンとして失格してしまうというふうに考える種類のものです。最近、成人した人々は、彼らの結婚や子供の洗礼の時には、教会に来ます。また、彼ら自身の葬式にも、頼りにします。しかし日頃彼らは、「私は教会に行かなくても、神様を礼拝している。」「私はだれも頼りにしない。だれにも手を貸さない。自分のことは、自分でするんだ。」などと言います。私は彼らをあまり良いクリスチャンだとは思いません。あなたはそう思いませんか。私たちの主が神様や隣人への義務について話された美しい話を読んでみてください(ルカ10章25〜37節)。特に最後の言葉を忘れないで、ちゃんと覚えておいてください。

私の住んでいる町には、二つの看板が掛かっています。一つは教会の看板。そして、もう一つはお父さんたちがよく行ってみんなと楽しむパブの看板です。この二つの看板は、神様と人々への義務の表示と考えることができます。ちょうど、十戒のように。

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

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