(65)庶民

前ページの楽譜に合う言葉は『はにゅうのやどもわがやど』〔家ほどいい所はありません〕でした。曲は『ホームスウィートホーム』(埴生の宿)の一部です。あなたの第一の隣人は両親です。しかし、ほかにも隣人は大勢います。クリスチャンとして、あなたは、彼らも愛さなければなりません。第五の戒めは隣人にもあてはまるのです。

国に立派な指導者がいるときは、彼らを尊敬するのはむずかしいことではありません。しかし、悪い指導者であっても彼らを尊敬することがあなたの義務になるでしょう。それは彼らの地位のためです。聖ペトロは、皇帝が大悪党ネロの時、Iペトロ2章17節を書いています。

クリスチャンは、国の法律に従わなければなりません。しかし、もし教会と良心があなたに、『その法律が間違っている』と言えば別です。たとえば、もし政府が人々に教会へ行くことを禁じる法律を通過させた時、そんな場合はクリスチャンは神様の方に従わなければなりません(ローマ13章1〜2節)。

神様は私たちの幸福のために、その知恵によって、私たちを異なった職業に割り当てられました(マルコ13章34節)。ある人を司祭に、ある人をシスターに、ある人を政治家に、ある人を父とか母に、ある人を教師に、またある人を学校の男子や女子に。(彼らもその内に何かの役割を担うでしょう。)ですから、ある者がほかより良いとか悪いとかいうことはありません。賢い神様がそう造られたのです。あなたはもちろん、独立してあなた自身の意志を持ち、神様に与えられた頭脳を使って、この世の中で暮らしてゆきます。そして、あなたの全力で、神様と人々に仕えます。しかし、あなたはクリスチャンとして、神様があなたの上に置いた人(例えば学校の先生や職場の長、国の指導者など)に、喜んで自分を委ねるのです。

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

楽しい問答会