(79)神様は眠りを与える

パイロットが操縦室に登ります。そしてエンジンを始動します。しかし、もし祈りが飛行機のようなものだったら、飛行機が働く前に留め木を車輪から取り除かなければなりません。それがどんなものか、お教えしましょう。

あなたの精神と心は、体の中にあります。あなたは、体を通して入ってくる、この町の光景、音、匂いに影響されます。それがあなたの祈りを妨げているかもしれません。よく祈るためには、できるだけすべての留め木を取り除かなければなりません。

あなたの目は何と素晴らしいのでしょう。開いて現像する必要のない、ごく小さなカメラです。目を開けると写真をすぐに、あるいは将来使うときに、脳に送ります。敏感なまつ毛が、ほこりやゴミから守ってくれます。骨の出っ張りが、傷つくことから保護してくれます。まぶたが脳からの命令を受けると、それを覆います。あなたが見るもの、思うこと、それは目がそうさせるのです。でも、あなたが祈る時は、目があなたを妨げないようにしてください。

もしあなたのベッドが窓のそばにあって、それを通して田舎の雄大な景色、日没、日の出、船、島、村の家などが目に入ると、あなたはずっとそれを見たいでしょう。私もそうです。しかし、もしカーテンを引けば、あなたはより簡単に眠ることができるでしょう。もし、あなたの目が、教会の中で周りのものを見渡すなら、あなたの脳は地上のものに縛られています。カーテンを引いてください。まぶたを閉じてください。あなたの精神と心は、もっと簡単に神様の方に上がって行きます。祈りの時には、あなたの目を本とか美しい絵とかシュロの日曜日にもらった十字架に集中するか、まぶたを閉じてください。写真を撮ることと祈ることは同時にはできません。

目を閉じるなら、あなたは、もっと簡単に祈れるかもしれません。

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

楽しい問答会