(82)黄色い信号

主を愛し(ヨハネ15章7節)、仲間に親切にして(マルコ11章25節)、良くなろうとするすべての人の(Iヨハネ3章22節)、すべての正しい祈り(Iヨハネ5章14節)は、神様に聴いていただけて答えが与えられる、と聖書は言っています。

しかし、こんなことを言う人がいます。「その聖書の言葉は正しくない。私はそれを信じない。私は誠実に私のベストを尽くしてクリスチャン生活をしてきた。私は何年も、どんな人のためにも、そして私のためにもあれこれ正しいことを祈ってきた。しかし、全く答えがもらえなかった。」

ああ、愚かな人ですねえ。神様は祈りに対して三つの答え(二つではありません)を持っておられることをこの人は忘れています。あなたは、このような失敗をしてはいけません。神様は“私たちのお父さん”です。神様は完全な知恵の方です。神様だけが、何が子供にいちぱんいいかを知っておられます。時々、あなたの祈りに対する神様の答えは「だめだ、子供よ。私はあなたがそうすべきだとは思わない。」でしょう。また時には神様は「そうだ、子供よ。それをしてもいいぞ。」と言われることもあります。しかし、しばしば、神様は第三の答えをされます。多くの人が忘れているのですが、「待て、子供よ。あなたの願っていることは、やめておいた方がいいか、それともあなたの考えの方がいいのか、どちらが正しく良いことなのか、その結論をすぐに出さない方がいいと私は思う。」という答えです。ウィルソン神父がまだ子供の頃、お母さんにこんな質問をしだそうです。

「どうしてぼくは夜更かしをしてはいけないの。」「どうしていつも夕食には、ミルクプディングを食べなければならないの。」するとお母さんは「あなたにもそのうちわかるわ、あなたが大きくなったら。」と答えたそうです。彼女の答えは正しく賢いものでした。神様はだれよりもずっと正しく賢い方です。覚えておいてください。神様の三つの答えは、あなたが信号の赤、黄、青を見るようなものです。あなたに、また、あなたがお祈りしてあげる仲間に何がいちばんいいか知っておられる神様を信じてください。そして祈るのです。何時黄色い信号が青に変わるかわかりません。そのことについて、私たちの主ご自身が言っておられます(マタイ7章7〜8節)。

二人の男が彼らの庭にりんごの木を植えました。ひとつの木は育って実を結びました。他の木は失敗して枯れました。木を枯らした男は言いました。「私は神様に、雨を降らし、日を照らし、霜をお願いした。彼はすべてを与えてくれた。しかし、木は枯れてしまった。あなたは何を頼んだのかね。」他の男が言った。「私は神様におまかせした。ただ、神様がいちばん良いと思われることをしてくださるようにお願いしたんだ。」

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

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