(91)指示する者たち

もっと神様のことを考えましょう。あなたは、『神様の名前が敬われ賛美されますように』そして『教会が世界中に広がるように』と祈ってきました。さあ、次は『神様の意志が天国で行われているように、地上でも行われるように』つまり、神様の計画と願いが天国で天使や聖人たちによって遂行されているように、地上ではあなたや他の人によって遂行されるように祈りましょう。神様が完全な方だから神様の意志も完全なはずです。神様は私たちのようには失敗しません。

手に指が五本あるように、神様が私たちに神様の意志を伝える方法にも、五つの道があります。@良心(20)A十戒(48)(マタイ19章17節)B教会のきまり(ルカ1O章16節)C両親、司祭、先生など(ローマ13章1節)もちろんCは、彼らがあなたに罪なことを言わない限りです。さて、そしてD普段の生活上のものを通して、という方法もあります。あなたが予期していない時に、しばしば神様はこの五番目の方法によってその道を示されます。ウィルソン神父は、高校時代に寄宿舎に住んでいました。15歳の時のことです。お父さんが会いに来て、サッカーを観たり、喫茶店でお茶を飲んだあと、駅へ送りに行く道でお父さんが「おまえは大きくなったら何になりたいと思っているのか。」と尋ねてきたので「うん、司祭になりたいんだ。」と答えました。実はその時までは、司祭になることなんか考えたこともありませんでした。サッカーやお茶がそんな気持ちを起こさせたわけではないでしょう。おそらく、高校の美しい礼拝堂、そして両親の祈りがあったからでしょう。何年もの間両親は息子が司祭になるように祈っていました。しかし、賢明な両親でしたから、彼らはそのことを息子には話したことはありません。そうした祈りが、この高校生の決心を助けることになりました。しかし、この高校生はその時までは、美しい星や学校の樫の木の下にいても、神様の自分に対する意志には全く気づきませんでした。偶然、駅への道を歩いているうちに、それに気づいたのです。

あなたには自由意志があります(2)。だから神様は道を示されますが、決して強制的にその道にそって歩かせるようなことはなさいません。今のあなたの祈りは『その道を行ってもいいでしょうか?』(ヨハネ4章34節)です。

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

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