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(96)絵の上のシミ
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- 『(そして)わたしたちの罪をおゆるしください。わたしも人をゆるします。』
- あなたが絵を描く時、鉛筆やペンの一筆々々はすべて重要です。一つ多かったり、少なかったりするとダメになってしまうかもしれません。私たちの主の完全な祈りの絵は、すべての言葉に目的があります。(英語の場合『そして』というのが、四番目と五番目の祈願の間に入っているので、ウィルソン神父は、その説明もしています。私たちの持っている日本語のものにはありませんが、聞いてください。)人間の肉体には、『食べること』だけではなく、『体をきれいにすること』も必要なのです。そして、人間の霊魂にも、『赦されてきれいにすること』が、『聖餐をいただくこと』と同じくらい大切なのです(95)。
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『罪』の意味は、『あなたが、そこには行ってはいけない、と知っていながら、そこに行くこと』です(24)。
- ウィルソン神父はこの絵を描くために、司祭館で作業していました。はじめは鉛筆で書いて、その上をインクで描いていたのですが、誤ってインクの瓶をひっくり返してしまいました。黒いインクが広がってしまって、彼の絵はダメになりました。罪は、私たちの霊魂の中のどす黒いシミです。シミは霊魂をダメにします。しかし、神様だけが、それをきれいにできます。
- そのうちに、サクラメントについてあなたに教える時、個人繊悔の説明をします。それは、私たちの罪を告白することです。そして、赦罪という、シミを洗い流す赦しがその時与えられます。さあ、あなたは、『神様のおられるところには、罪は入って来ない』ということを忘れないでください(イザヤ59章2節)。赦されないままでいる罪、広がる黒いシミ、そしてすべてのものをダメにするもの、それが私たちの生活を不幸なものにし、祈りを弱める、主な原因です。私たちは自分の力では罪を赦せません。
- だから、朝も夕も、すべての時間にこのように祈ってください。『神様、すべて私の霊魂と肉体に必要なものを、私に、そして全ての人に与えてください。そして、私たちお互いの毎日の罪を赦してください。』神様はそうしてくださるでしょう。赦しは神様からの全くの贈り物です(ローマ6章23節)。神様はそれを望むすべての人を愛します。神様は常に赦します。しかし、条件があります。“もし”・・ならば。この“もし”については、次で話しましょう。
- (H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)
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