(108)目に見えるしるし

問 :このサクラメントという言葉は、何を意味していますか。
答 :私たちに与えられる内側の霊的恵みの、外側の目に見えるしるしです。またどこででも私たちが受けることのできる方法であり、神様が私たちに保証された誓約です。

問 :サクラメントはいくつの部分に分けられますか。
答 :二つです。外側の目に見えるしるしと、内側の霊的恵みです。
(英国祈祷書のカテキズムより)

しるしは(それ自身は話さないのですが)あなたに、何か別の意味を告げています。縞模様の棒は『ここで髪が切れますよ』、赤ランプは『薬の必要な方はどうぞ』、ぶら下がった板は『お酒の好きなお父さんは、しばらく楽しみませんか』、婦人が指輪をすることは『既婚者であって、未婚ではありません』、三つの真鍮の玉は『お金をお貸ししましょうか』という具合に、英国ではそれぞれのしるしが別の意味を示しているのです。そして、サクラメントは恵みのしるしです。

『恵み』は見えません。ちょうど呼吸する空気のように。『霊的』― これは霊魂に神様から送られてくるもので、実在しているのですが、電気にたとえられるでしょう。電気は見えませんが、確かに実在します。感電するとそれがわかるでしょう。しかし、私たちは見えるものの世界で生きています。神様はそれぞれのサクラメントに外側のしるしを用意されました。それは内側の目に見えない恵みが与えられていることを証明します。

煙は火のしるしです。危険用の灯台は、海のそばに岩が隠れていることを示します。バッキンガム宮殿の上の旗は、女王が今その建物の中に居ることを示します。洗礼の水、塗油の油、堅信式で頭におかれた主教の手、それらは、井戸に行って得る(106)、神様があなたに与える内側の霊的な恵みの、外側の目に見えるしるしです。

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

楽しい問答会