(109)恵みを受けるための方法

問 :このサクラメントという言葉は、何を意味していますか。
答 :私たちに与えられる内側の霊的恵みの、外側の目に見えるしるしです。またどこででも私たちが受けることのできる方法であり、神様が私たちに保証された誓約です。
(英国祈祷書のカテキズムより)

サクラメントは、何かそれ自身ではない別のものを知らせる『しるし』としての存在である(108)と同時に、何か別のものを私たちに運ぶための『方法』でもあります。

ナアマンはハンセン病でした(列王記下5章8〜14節)。そこには彼を健康にする方法が書かれています。盲人がいました(ヨハネ9章1〜7節)。そこには視力を回復する方法が書かれています。私たちの周りのことを考えてみましょう。遠くの友人から宅配便で果物が送られてきました。あなたの家のコンロにはガス会社からガス管がつながっています。水道もそうですね。しかし田舎へ行くと井戸があって、もっとおいしい水が汲めるところもあります。あなたは井戸から水を汲んだことがありますか。バケツを底に下ろして汲むのです。これらの宅配便、ガス管、水道、井戸のバケツなどは方法です。あなたに何かを運びます。サクラメントもそうです。ただ恵みのしるしとして(存在として)与えられているだけではありません。それらを通して(方法として)恵みがやってきます。

子なる神様が世界のすべてを愛するために人間となって私たちを罪から救い、天国への道を再び開かれた時(25)、全くの赤ちゃんとして生まれる方法を選ばれました。ですから、私たちは彼の選ばれたサクラメントにも驚きません。恵みの方法は私たちの周りにある普通のものを通してなのです。たとえば、水、パン、ぶどう酒、指輪など。そのようなものを選ばれたのは、神様のことを知り、愛することを容易にさせるためだと思いませんか。神様とそのサクラメントを理解するためには、大変な努力など全くする必要はないのです(ルカ18章17節)。

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

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