(121)道理をわきまえる年令

堅信式に最適な年令は何才でしょうか?

もちろん「堅信式を受けるのには、年を取りすぎている。」などという年令制限はありません。しかし、成人になるより前に、教会はこのサクラメントを施そうとしています。祈祷書の堅信式(288ぺ一ジ)のルブリックには、

『この式は洗礼を受けて道理をわきまえることができる年令になった人に手をおく式である。堅信式志願者は、その前に教会問答を学ばなければならない。』

このように書かれています。これは、子供がその信仰について確かな要旨を理解し、クリスチャンが何を信じて行い、何をしてはいけないかを知るようになったらこの式を行う、ということです。

“道理をわきまえることができる年令”というのは、“正しいこととまちがったことのちがいを十分理解できる年令、自分で決断できる十分な年令”ということでしょう。

私たちの主が12歳の時、彼の母と聖ヨセフは彼を連れてエルサレムの神殿に行きました(ルカ2章41〜50節)。これは彼を『律法の子』にするためでした。モーセの律法の学習が終わったことを祝うのです。その頃には、まだ堅信式はありませんでした(122)。子供が何才になれば堅信式を受けてもいいかというのは、その子供しだいです。彼がどんな家庭で育ったかによっても違いがあるでしょう。しかし、ほとんどの子供に対する一般的なルールとして、堅信式に最適な年令は12歳ぐらいでしょう。イエス様が『たくましく育ち、知恵に満ち、神の恵みに包まれていた』(ルカ2章40節)とか、『知恵が増し、背丈も伸び、神と人とに愛された』(ルカ2章52節)と描写されているのは、この12歳の頃のことでしょうから、やはりその頃がいいと思えます。

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

楽しい問答会