(127)天国の門

昔、疲れて腹を立てていた人がいました。彼が木の下で眠っていると、天使が「食べなさい。旅はあなたにとって長いものになるから。」と言うのを聞きました。起きてみると、そこは荒野の中だったのにパンと水の入った瓶がありました。彼はその食物を頼りにして、40日40夜かけて神の山ホレブヘ行きました(列王記上19章1〜8節)。

堅信式は終わりました。もう二度とあなたのためには行われません。あなたの町から神の山“天国”に行く旅は、40年以上かかるでしょう。その旅の間に、あなたはしばしぱ疲れて、腹を立てているかもしれません。年が経てば堅信式の記憶は消えてうすぼんやりしてゆくかもしれません。あなたは、七つの完全で十分な賜物を持っていることも忘れるかもしれません。日々、肉体は健康と力を新しくするための食物を必要とします。それは、定期的な普通の食事でしょう。霊魂も同じことです。それも定期的に正しい食物が生涯を通して必要になります。生命の健康と堅信のカを更新し保つためです。
この食物は、あなたも既に知っている、聖餐です。これを『祝福されたサクラメント』と呼びます。七つのサクラメントの中でもっとも大きいものだからです。これはしばしば受けられるし、受けなければなりません。これなしでは、その旅は確かにあなたにも長すぎるでしょう。あなたのために用意された神聖な食物は、マナ“主が、食べるためにあなたに与えたパン”(出エジプト16章14〜15)のようですが、それよりもっとすぱらしいものです。なぜなら、それは私たちの主ご白身(ヨハネ6章48〜52節)だからです。
それについては第6章(111)であなたと共に学びます。この大きな特典のすべては、今やあなたのものです。ですから、堅信式の最後に書かれている以上のことを今は言いません。堅信式は聖餐式の入口です。
これが、一般に主教がチャンセル(至聖所)の入口(124)で堅信式をする理由です。

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

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