(132)新しい指輪

結婚式の予告は、連続的に二回、彼らの所属の教会でなされます。(まちがったどんな種類の結婚も予防するためです。)そして、ついに結婚の日が来ました。彼らは聖婚のサクラメントを受けるために教会に来ます。

外側のしるしは、礼拝式文が言っているように『神と会衆の前で』お互いの自由な同意によって、自ら進んで公に結婚を宣言することです。ですから少なくとも二人の証人がいなけれぱなりません。この式は三段階で行われます。(1)同祭が結婚する二人に同意を求めます。まず男に『○○、あなたは、△△と結婚して夫婦となり、生涯その神聖な約束を守ることを願いますか。またこの女を愛し、慰め、敬い、健康なときも病気のときもこの女を守り、命の限りこの女との結婚に忠実であることを願いますか』そして男が『はい、願います』と答えると、今度は女の方に同じような質問をし、彼女も同じことを答えます。

(2)次に男の右手に女の右手を持たせて、結婚の誓いをします。女も同じです。(3)そして左の薬指に金の結婚指輪をはめます。外側は永遠の愛を表し、聖三位一体の名によって言います。『わたしはこの指輪をあなたに渡し、結婚の約束に生涯忠実であることのしるしとします』

これら外側の目に見えるしるしのあと、教会のすべての人が注目する中で、司祭は、右手を彼らのつながれた右手に置いて、おごそかに『神が合わされた者を人は離してはならない』という言葉で結婚させます。

すぐあとで、ふたりは腕をとって誇らしげに、幸せそうに教会を出てゆきます。紙吹雪が彼らの上に舞い上がります。(私はあとで掃除をしなければなりません。)みんなは馬蹄を持ったりして、ふたりの幸運を祈ります。彼らは、後ろに古いブーツを付けたダイムラー・ベンツの中で、寄り添って、一時間のドライブを楽しみます。この時、彼らの中に、彼らと共に、新しく結ばれた生活のための神様の内側の霊的恵みが確かにあります。この外側の目に見えるしるしがそのことを保証している証拠です。

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

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