(145)手紙

問 :洗礼の内側の霊的恵みは何ですか。
答 :罪に死に、そして義に新しく生きることです。罪の状態で自然に生まれた者、罰を受けることになっている者が、これによって、恵みの子になるのです。
                     (同)

(108,109,110)の中で、三つの絵を書いて、『サクラメントは内側の霊的な恵みの外側の目に見えるしるしである。』と説明しました。ここに四番目の絵があります。一人の少年が郵便を受け取りました。「やった、ボクヘの手紙だ。」しかし、彼には、中に手紙が入っている(内側の霊的恵み)のはわかりますが、外側の目に見えるしるしだけしか見ることができません(封筒、水)。

霊魂(1)に対して、洗礼の内側の目に見えない効果が二つあります。

私が(7)で言ったように、私たちはみんな生まれた時は世界中の大きな家族の一員になったのですが、それは最初の男アダムと女エバの血を引いています。アダムとエバは罪を犯しました。ですからその時からすべての人は罪に染まっています。これは原罪(7)と呼ばれています。これは『罰を受けることになっている者』を意味します。それが、洗礼の中で全く完全に赦されます。神様は中途半端にものごとをする方ではないからです(イザヤ1章18節)。もし赤ちゃんが洗礼を受けた場合は、原罪に対する死であって、原罪は封筒に封じ込められます。もし大人が洗礼を受けた場合は、その人がそれまでに行った罪(76)も一緒に死にました。洗礼は、原罪とそれまでに行った罪の赦しです。洗礼を受ける人は洗礼盤の前に出ます。洗礼盤には、ラテン語では『噴水』という意味があります。そこで罪を赦されて、霊魂がきれいに洗われます。もはや『罰を受ける者』ではなく、これによって『恵みの子』とされたのです。

一般的に洗礼盤は、教会の中央ドアの近くにあります。それは、洗礼によって教会に入ることを許される(Iコリント12章13節)ということ、そして洗礼の中での罪に対する死は、常にサクラメントのいちばん最初になるということを表しています。

(H.A.ウィルソン著「チョークと子供たち」より)

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